2016年2月11日木曜日

SRIDとの出会い 大来佐武郎先生の思い出

国際開発研究者協会(SRID)という集まりがある。高度経済成長期の日本で海外経済協力基金総裁、外務大臣などの要職を歴任された大来佐武郎先生が1974年に設立され、その後も先生を慕う開発関係の実務家や研究者たちが継続してきた団体だ。SRIDは設立以来、ニュースレターの形で会員相互の意見と情報の交換を行ってきたが、2011年にSRIDジャーナルが創刊され、グループの外に向けての発信も行うようになった。このジャーナルに、ギリシャ危機についての論点を整理しながらEBRDの取組みなどについてまとめた小文を寄稿させていただいた。ご参考まで(下記のサイトから)。

http://www.sridonline.org/j

わたしは1992年の秋にSRIDに入会している。当時は国連工業開発機関 (UNIDO) の本部のあるウィーンで外務省派遣によるアソシエート・エキスパートとして働いていた。配属された環境調整課は、1992年6月にリオ・デ・ジャネイロで開かれた地球サミットへのUNIDOとしての提言をまとめるために設立された事務局だった。このおかげで新任の職員ではあったが、リオの会議の関係機関の一つであったUNIDOで準備プロセスを見聞すると同時に、リオの本会議にも参加するという貴重な経験をした。この時に会場で大来先生にお会いした。ウィーンに戻ってから英語でまとめた上司への出張報告とは別に、日本語でもレポートをまとめて大来先生にお送りした。

しばらくして手書きのとても丁寧な返信をいただき、わたしのレポートを幾人かの環境関係の人々に送付してくださったことを知った。国連職員になりたての若かった自分に頂いたご厚意に感激したのを覚えている。先生は残念ながらそれから間もない1993年の2月に他界された。短い出会いだったが、若い世代を育てる気持ちにあふれた人として、深く尊敬申し上げている。わたしがSRIDに関わってから23年経ったが、今でも大来先生との出会いがきっかけとなったことを忘れないようにしようと心がけている。

大来先生の肖像
大来 佐武郎

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