2016年2月11日木曜日

モルドヴァの食卓 ワインとジプシーの歌

モルドヴァはワインの産地だ。旧ソ連圏の国々にたくさん輸出している。2012年の暮れに首都キシニョフに出張した。モルドヴァ出身の同僚に連れられて行ったレストランで飲んだ赤ワインは絶品だった。中央アジアでもヴォトカを飲むよりもワインを飲む機会が多かったが、輸出されたCIS産で美味しいのはまだ珍しかった。瓶詰め技術が今一つで添加物に頼るからだ。地元で飲んで美味しいワインは将来の発展が見込まれるので、注目に値する。

その出張の時に話題に出したら、誰も知らなかったジプシーの歌がある。タシケントを離れる時に餞別にもらったロシアのロマンスのCDに入っている。

月が照らすモルドヴァの草原

憂いもない気ままなジプシーの暮らし
彼方をいく旅人たちを
ジプシーたちのかがり火が招く

わたしの愛すべき人よ
絨毯の天幕に早くおいでなさい

心を傷つけ合うこともない
辛いことは忘れてしまう

ジプシーたちのハンガリアン舞曲で
仲間たちの夜は更ける


(刈谷田川の夢 訳)



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