2016年2月11日木曜日

アラル海のほとり ヌクスの前衛美術館が素晴らしい

ウズベキスタンに住んでいた時にサマルカンド、ブハラ、ヒバの遺跡を訪れて歴史の遺産に圧倒された。もう一つ素晴らしいものがある。アラル海のあるカラカラパキスタンの州都ヌクスの美術館だ。ロシアの20世紀前衛アートのコレクションとしてはサンクト・ペテルブルグのロシア美術館に次ぐ規模を誇る。この美術館の収蔵品が1910-40年代に集中している理由がユニークだ。

イーゴル・サヴィツキーという人は地元の美術館の館長だったが、自身も画家であり、収集家でもあった。この人が当時評価されないどころか当局による弾圧を恐れて散逸しかねなかった画家たちの作品を集めたのが今や世界的に注目されているコレクションの始まりだそうだ。ひっそりと画家たちの家に置かれていた作品を、その死後などに家族から引き取り、アラル海のほとりに疎開させた。旧ソ連の時代には何十年も忘れられていた。

美術館の建物の老朽化を懸念した人々の思いが、タシケントの国際社会のサポートにもつながった。2003年に訪れた時は現在の建物の竣工前で展示スペースも限られていので。所狭しと並ぶ作品群に圧倒された。時は流れて今では新しい建物が完成し、この国を代表する美術館になっている。


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