2020年9月3日木曜日

4週間の出張 イスタンブールが中継地

 1993年の秋の機構改革の後でチームがスリム化したこともあって1994年に入ると以前よりも中堅バンカーとして仕事を任せられるようになったのはありがたいことでした。どこの職場でも一番下でシニアのお手伝いをするのは勉強にはなりますが、あまり楽しいものではありません。年明けからアゼルバイジャンの責任者になって半年経った頃の夏でした。2週間のバクー出張がそろそろ終わる頃に、ロンドンのボスに報告の電話を入れました。イタリアのコンサルタントチームの皆さんの作業の進捗状況やら、現地側の対応について報告しました。おもむろにボスが言いました。「ところで来週からグルジアに担当チームが入るのだが、君も参加してくれるかな」。一瞬耳を疑いました。いろいろ準備もあるだろうし、どうすんだろう?案件の方は新規参加では準備のしようもないとして、通算一ヵ月のミッションとなると旅支度とかどうしようか?いろいろ頭をよぎることはありましたが、ボスに逆らうという発想はなかったので「わかりました」と答えていました。これは本部で地図を眺めている人の発想としては「せっかくバクーにいるのだから、隣国のトビリシまで回ってもらおうかな」ということだったと思いますが、実際には両国の首都の間を飛行機で飛べるわけでもありません。ましてや車の移動では途中で何が起きるかわからない物騒な時代のことです。結局、飛行機の経由地であるトルコのイスタンブールまで家人に来てもらってスーツケースの中身を入れ替えるという方法をとりました。今となっては懐かしい思い出です。



0 件のコメント:

コメントを投稿