2020年9月3日木曜日

初めてのアゼルバイジャン出張 

1994年2月に初めてカスピ海のほとりにあるアゼルバイジャンの首都バクーを訪れました。年が変わると新たにこの国の電力案件を担当することになったからです。前年の機構改革の後で元々の担当だったトルコ人の女性がカントリー担当チームに配属され、セクター担当チームの一つである電力チームで所管すべきこの案件が宙に浮いたままとなっていました。Yenikendという水力発電所のダムの増強と改修の工事でした。まずはこの案件のスクリーニングに関わったイタリア人コンサルタントのカヴァリさんとロンドンの本部で会ってこれまでの経緯を確認しました。機構改革のあおりを受けて半年以上棚上げされていた案件だったので、まずは現地入りして電力公社や政府関係者に会い、案件の優先順位を確認すると共に、融資の主要な条件となる電力セクター改革についての考え方を打ち合わせることになりました。フライトはイスタンブール経由。国内線用みたいな小さなターミナルで遅延のフライトを待ちました。夜が更けてからようやく出発した飛行機がバクーに到着し、旧ソ連時代のインツーリストのホテルにたどり着いたのは明け方でした。カヴァリさんとは現地で落ち合う予定だったので一人きりです。大きいけれども何だか寂びれたホテルのチェックインカウンターには酔っ払ったおじさんだけ。まわりには取り巻きもいます。英語は通じないし困ったことになったと思いましたが何とか部屋を確保できました。このホテルの窓からの眺めです。アゼルバイジャンとの出会いから、いくつかの案件をリードできたことで、組織におけるわたしのサバイバル生活が何とか動き始めたのでした。



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